目次
五大栄養素について
五大栄養素
人間に体は毎日の食事による栄養によって作られています。
人間の体に必要な栄養素は45~50種類程度あると言われています。
その中で、炭水化物、タンパク質、脂質の3つが三大栄養素と呼ばれ、これにビタミン、ミネラルを加えたものが五大栄養素と呼ばれています。
そこで、五大栄養素について見ていきたいと思います。
炭水化物
炭水化物(糖質)は、体内に入るとグリコーゲンに変換され、さらにグルコース(ブドウ糖)に分解され筋肉のエネルギー源になります。
炭水化物が不足すると、タンパク質の分解が進み、結果的に筋肉が減少してしまいます。
ですが、炭水化物を摂り過ぎると脂肪に変換され肥満のもとになります。
・炭水化物を多く含む食品
ご飯、麺類、パン、イモ類等
タンパク質
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成され、体内に入るとアミノ酸に分解された後にタンパク質として再合成され、筋肉、骨、皮膚などの体の組織の原材料となります。
筋肉を太くするために最も必要なのがタンパク質です。
・タンパク質を多く含む食品
肉、魚、卵、大豆食品、チーズ等
脂質
脂質は、グリセロール(糖質の一種)と脂肪酸から構成されます。
低強度運動のエネルギー源になります。
細胞膜、神経組織などの原材料になります。
・脂質を多く含む食品
バター、植物油、肉の脂身等
ビタミン
身体の機能を助けて、体調を整える働きがある栄養素です。
エネルギー源にはなりません。
ビタミンは、人間の体内で作ることができないので食べ物から摂らないといけません。
・ビタミンを多く含む食品
野菜、果物、肉、レバーなど
ミネラル
生体活動の助けになる無機質栄養素です。
エネルギー源にはなりません。
声帯には欠かせない栄養素です。
ミネラルは、人間の体内で作ることができないので食べ物から摂らないといけません。
・ミネラルを多く含む食品
肉、魚介類、海藻、豆類、牛乳、乳製品等
中でも筋トレの効果に特に必要なのは、エネルギー源を含んでいる「炭水化物」「タンパク質」「脂質」の三大栄養素です。
筋トレ前後の栄養補給が大切
筋トレ前の栄養補給
いくら筋トレを頑張っても、筋肉のもとになる栄養を補給しなければ、筋肉は増えません。
そこで、重要なのが、筋トレ前後の栄養補給です。
筋トレをするときに栄養が不足していると、筋トレ中に筋肉が分解されてしまう場合があります。
筋トレは無酸素運動のため、いくら筋トレしても脂肪は消費されません。
その代わりに、糖と筋肉をつくるタンパク質をアミノ酸に分解し、そのエネルギー源にします。
ですから、筋トレ中にエネルギー不足になると筋肉を分解してそのエネルギー源とするのです。
そこで、筋トレ前に「アミノ酸」「タンパク質」を摂ることで、筋トレによる筋肉の分解を防ぐことができます。
筋肉の15~20%はBCAAという「分岐鎖アミノ酸」でできています。
BCAAとは「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」という3つの必須アミノ酸を指します。
サプリメントを摂るというは一つの方法です。
ただ、当ブログでは、プロテイン、サプリメントは極力摂らずに普通の食事から栄養補給することを旨としていますので、おすすめなものの一つが「バナナ」です。
手軽に食べられることもおすすめな点です。
単にBCAAが豊富に含まれている食品なら、肉類、マグロの赤身、牛乳、卵などがおすすめです。
筋トレ前の食事で注意しなければいけないのは、食事のとり過ぎと筋トレ直前の食事です。
満腹の状態で筋トレをする、食事の直後に筋トレをするのは身体に負担がかかりますから、注意しましょう。
筋トレ前は軽い食事にしましょう。
筋トレ後の栄養補給
筋トレ後の栄養補給はさらに重要です。
筋トレ後に適切な栄養補給をしないと、筋肉は増えません。
最も重要なのは、筋トレ後できるなら45分以内に「タンパク質」を十分摂ることです。
筋トレ後の栄養補給は早ければ早いほど、筋肉の合成を高め、逆に2時間以上を経過してからの摂取ではほとんど効果がなくなるという実験データがあるので要注意です。
鶏のササミ、卵、牛乳、ヨーグルト、チーズなど、高タンパクの食材をなるべく早く摂るようにしましょう。
筋肉をつけるには良質なタンパク質を摂ることが必要
普通の生活と筋肉をつけたいときではタンパク質の量が変わる
人間の体は、その人が食べた物によってできています。
食べ物に含まれている栄養素が、人間の体を作っているわけです。
「筋肉」をつける、「筋肉」を増やすためには、必須の栄養素があります。
それが「タンパク質」です。
いくら筋トレを頑張ったとしても、「筋肉」の元になる「タンパク質」を摂らなければ「筋肉」は増えません。
そこで、「筋肉」をつけるために、良質な「タンパク質」を摂ることが必要になります。
「タンパク質」は、「筋肉」以外にも、髪の毛や内臓などの材料にもなります。
高タンパク低脂肪がポイント
「タンパク質」を摂る際に気を付けなければいけないことは、なるべく脂質が少ないものを選ぶようにするということです。
脂質が多くものを摂ると、筋肉だけでなく脂肪が増える原因にもなってしまいます。
脂質が少なく「タンパク質」が多く含まれる食品としては以下のものがあります。
・鶏のササミ
・大豆
・アサリなどの貝類
・卵
・牛乳・チーズなどの乳製品
ではどれくらいの量の「タンパク質」を摂ればいいのか?
・普通の生活をしている場合:体重1kgあたり1g(1日)
例)体重60kgの人ならタンパク質は60g
・筋トレをした場合:体重1kgあたり2g(1日)
例)体重60kgの人ならタンパク質は120g
もちろん、「タンパク質」だけを摂っていればいいわけではありませんが、筋肉を増やすために最も重要なのは「タンパク質」です。
できるかぎり「高タンパク低脂肪」を心がけましょう。
タンパク質を摂る際の脂肪(脂質)の摂り過ぎに注意が必要
脂質の摂り過ぎに注意
「筋肉」をつけるために、良質な「タンパク質」を摂ることが必要になります。
そこで注意が必要なのが、「タンパク質」の量を増やすと、どうしても「脂肪」も多く摂り過ぎてしまいがちになることです。
何故なら、「タンパク質」が多い食品には、「脂質」を多く含むものが多いからです。
「脂質」を摂り過ぎれば、当然それは体脂肪となり、太る原因になってしまいます。
そこで、極力「高タンパク低脂肪」の食事を心がけることが大切になります。
「高タンパク低脂肪」の食事のポイントをご紹介させて頂きます。
1,肉類なら鶏肉を選ぶ
肉類は「タンパク質」が豊富に含まれていますが、同時に「脂質」が多く含まれています。
そこで、肉を食べる場合は、「脂質」がほとんど含まれていない「鶏肉」を食べるようにしましょう。
「鶏肉のササミ」「鶏のムネ肉」がおすすめです。
なお、牛肉や豚肉を食べるなら、「脂質」がほとんどない「赤身」を選びましょう。
2,魚介類を選ぶ
魚、イカ、タコ、エビ、貝類などの「脂質」が少なく「タンパク質」を多く含まれるものを食べるようにしましょう。
魚は「脂質」が多いものもありますから、なるべく「脂質」がない魚を選びましょう。
また、注意が必要なのは調理方法です。
いくら食材そのものが「脂質」が少なくても、油を多く使った調理方法だと、「脂質」を多く摂ってしまうことになりますから要注意です。
3,乳製品は「無脂肪・低脂肪」を選ぶ
牛乳やチーズなどの乳製品には「タンパク質」が多く含まれていますが、「脂質」も多く含まれています。
そこで、極力、「無脂肪」「低脂肪」の商品を選ぶようにしましょう。
4,サプリメント(プロテイン)を選ぶ
「脂質」を全く摂らずに「タンパク質」のみを摂りたいなら、「サプリメント(プロテイン)」を摂るのが効果的です。
肉体改造をするためにはアミノ酸スコア100のタンパク質を摂るのがベスト
効率良く肉体改造するためにアミノ酸スコアがポイントの一つ
筋肉は、水分を除くとほとんどがタンパク質からできています。
ですから、筋肉を増やす、大きくする、つまり筋肥大させるためには、タンパク質を摂ることが必須となります。
では、タンパク質はどうやって摂るのがいいのか。
プロテインというのも一つの有力な方法ですが、あくまでメインは食事です。
食事からタンパク質を摂るのが基本。
ただ、どうせ食事からタンパク質を摂るなら、効率良く摂りたいものです。
そこで、基準となるのが「アミノ酸スコア」です。
アミノ酸スコアとは?
アミノ酸スコアとは、食品を構成する必須アミノ酸のバランスでタンパク源を評価する指針のこと。
体内で生成することのできない9種類の必須アミノ酸には、それぞれ基準の必要量があります。
その食品のアミノ酸スコアが100点満点で評価され、点数が高ければ高いほどタンパク源として優れている食品ということになります。
アミノ酸スコア100の食品とは?
アミノ酸スコアが100の食品ですが、ざっくりと分類すると「肉類」「魚介類」「大豆・大豆製品」「牛乳・乳製品」「卵類」の5つの食品群がアミノ酸スコアが概ね100の食品です。
ですから、肉体改造する上で筋肉量を増やすために、食品からタンパク質を摂る場合、この5つの食品群を中心に、1日1回は摂るようにするといいでしょう。
ただし誤解のないようにして頂きたいのは、アミノ酸スコア100でなければダメということではないということです。
中ににはアミノ酸スコアが90とか80という食品やそれ以下の食品もありますが、アミノ酸スコアが低い食品でも、複数の食品と一緒に摂ることでアミノ酸スコアを向上させることができます。
あくまで筋トレ効果を最大限に高めるには極力アミノ酸スコアが高いもの、できれば100のものを摂ったほうが効果的ということです。
そしてもう1点大切なのは、食事はバランス良く摂ることです。
アミノ酸スコアが高いからといって、そればかりを食べていればバランスが偏りますので注意が必要です。
炭水化物(糖質)は悪者ではなくエネルギー源として必要
炭水化物は悪者ではない!
近年、「炭水化物」が悪者になっています。
特に「炭水化物抜きダイエット」が流行したことで、炭水化物をほとんど摂らないという極端なダイエットをする人が増えました。
確かに「炭水化物=糖質」の摂り過ぎは良くありませんし、ダイエットということを考えれば炭水化物(糖質)を少なくするのは大変効果的なダイエット法です。
ただ間違ってはいけないのは、では「炭水化物(糖質)は摂らないほうがいいのか」ということです。
これは明らかな間違いと言わざるを得ません。
炭水化物の働き
炭水化物(糖質)、例えば白米や麺類、パンや砂糖などですが、これらは体内に入るととても吸収されやすく血糖値が一気に上がり、その後インスリンを過剰分泌して血糖値を大きく下げます。
特に砂糖に代表される単糖類は急激に血糖値を上げます。
一方、米や麺類などの多糖類は単糖類よりは消化吸収が緩やかです。
ただし、多糖類でも大量に摂るとインスリンの量は増えてしまいます。
ですから、炭水化物(糖質)の取り過ぎは要注意なのです。
人間に身体にとって、血糖値が急激に上げ下げすることは良いことではありません。
ですが、炭水化物(糖質)は悪者ではありません。
それどころか炭水化物(糖質)は人間のエネルギー源として必要な栄養素です。
特に筋トレをする、有酸素運動をするときにはエネルギー源が必要。
あくまで摂り過ぎが良くないということであって、適度に摂る必要がある栄養素です。
また、食事後の血糖値の急激な上げ下げを防ぐためには、炭水化物でも未精製の穀物(玄米・全粒粉パンなど)を選ぶと効果的です。
「カロリーオフ」と「カロリーゼロ」ならいくら飲んでもOK?
「カロリーオフ」「カロリーゼロ」とは?
「カロリーオフ」「カロリーゼロ」というスポーツドリンクが数多く販売されています。
CMなどでも盛んに流れています。
では、「カロリーオフ」「カロリーゼロ」のスポーツドリンクはいくら飲んでも太らないのでしょうか?
その前に、「カロリーオフ」「カロリーゼロ」の定義について見ていきましょう。
カロリーに関する表示には明確なルールがあります。
健康増進法の栄養表示基準で決められていて、100mlあたりのカロリーによって異なります。
●カロリーオフ
100mlあたり20kcal以下
●カロリーゼロ、ノンカロリー
100mlあたり5kcal未満
つまり、「カロリーオフ」「カロリーゼロ」でも、カロリーは本当にゼロということではないのです。
この「100mlあたり」というのがくせものなのです。
「カロリーオフ」「カロリーゼロ」飲料の飲み過ぎには注意
スポーツドリンクといえば、たいがいペットボトルの500mlが一般的です。
例えば、100mlあたり15kcalの「カロリーオフ」の500mlのスポーツドリンクを飲んだとします。
すると、その1本で75kcalもカロリーを摂取してしまうことになるのです。
75kcalを消費するためには、かなりの有酸素運動をしないといけなくなります。
結論ですが、「カロリーオフ」「カロリーゼロ」も、本当にカロリーがゼロなわけではないので、飲めば飲むほどカロリーを摂取してしまうので、注意が必要ということです。
ですから、運動もしてないのに(カロリー消費)「カロリーオフ」「カロリーゼロ」という宣伝文句に釣られて飲み過ぎると余計なカロリーを摂ることになるので、飲み過ぎには注意しましょう。
水分摂取について 電解質の重要性
即効性があるのがスポーツドリンク
栄養を考える上で欠かすことができないのが「水分」です。
人間の体は約60%は水分でできています。
そして、成人の場合水分量の正常値の約20%が失われると死に至ると言われています。
食べ物は1週間何も食べなくても死ぬことはありませんが、水を一滴も飲まないと4~5日程度で死んでしまいます。
それだけ人間の体にとって、水、水分は重要だということです。
夏場や筋トレなどの運動によって大量の発汗で体内の水分が失われると、そのまま水分補給しないと脱水症状を起こします。
体内の水分が6%失われるだけで頭痛・手先の震え・脱力感が起こり、10%失われると筋肉痙攣・腎機能不全・失神、そして20%以上失われると生命の危険になりやがて死亡します。
発汗によって失われた水分は水分摂取で補わないといけませんが、ただ水を飲むだけでは体液濃度が下がってしまいます。
そこで、汗に含まれる成分であるナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの電解質を摂取する必要性があるのです。
スポーツドリンクは即効性がある
そこで即効性があるのがスポーツドリンクです。
スポーツドリンクには電解質が含まれていますのでおすすめです。
ただしスポーツドリンクを飲む際に気を付けなければいけないのが、スポーツドリンクの種類によっては糖質が多く含まれているものもあるので、極力カロリーオフなどの糖質が少ないスポーツドリンクにするようにしましょう。
もしスポーツドリンクがない場合は、水に塩を一つまみ入れて飲むといいでしょう。
スイーツなど甘いものは脳の栄養分になる?
スイーツ類が脳の栄養分になるという都市伝説
脳が疲れたときには甘い物を食べると疲れがとれる、と言われています。
本当でしょうか?
実は間違いです。
正しくは、脳に必要なのは「ブドウ糖」であって、「砂糖」などの糖分ではありません。
「仕事などで頭を使って疲れたときに、チョコレートやお菓子類を食べるといい」というのが、都市伝説のように世間には広まっています。
確かに、チョコレートやお菓子類などの甘いものを食べると、栄養が脳に行きわたり疲れが飛び元気になったような感覚になる人が多いのも事実です。
それは何故なのでしょうか?
甘いものを食べると疲れがとれる感覚になるのは何故?
仕事などで疲れているときに、ちょっとした休憩時間などにチョコレートやお菓子類などの甘いものを食べると、疲れが飛んで元気になったような感覚になるのは、栄養分が脳に行きわたり元気になったのではありません。
体に吸収されやすい糖分である砂糖を摂取すると、血糖値が一気に上がります。
急速に血糖値が上がると、体はその血糖値を下げようとして膵臓からインスリンというホルモンが出ます。
すると今度は血糖値が下がり過ぎてしまいます。
まるでジェットコースターのように。
本来血糖値は、ゆっくり上がってゆっくり下がるようになっているのですが、砂糖は血糖値を一気に上げ一気に下げるという不安定な状態を体内に作り出します。
血糖値が下がると、脳に必要なブドウ糖が供給されないのです。
ですから、チョコレートやお菓子類を食べると元気になった気になるのは、単に急速に血糖値が上がったためにそう感じただけで、インスリンが出ることで血糖値が下がると眠気、だるさ、集中力の低下を招き、結果的に逆効果になるのです。
そこでまた甘いものを食べる、だるくなる、また甘いものを食べるという、悪循環にはまってしまうのです。
結論ですが、チョコレート、甘いコーヒーやジュース、洋菓子、和菓子、お菓子類など精製された糖質を摂っても、脳にはブドウ糖は供給されません。